点滴日和/
 
湿度にまみれて
私には何かが足りないらしく
血管が細すぎて
手首から針が侵入する
窓枠の外 見上げれば引きちぎれた雲と
画質のいい空
透明な液体が一滴一滴
これがあの人の涙なら
こんな幸せなS○Xはないのに

白いカーテンが
気持ち悪い
残った青黒い痣が
気持ち悪い
私の赤に混じったものは何だろう

私はあの人がすきよ
でもその前にもすきになった人がいた
太陽がまぶしく、緑が青いのは
そういう理由だ

高い空が
気持ち悪い
残った記憶が
気持ち悪い
私の赤が証明したいものは何だろう

あの人は考える女が嫌いかな
ただすきと言えば あの赤に
容易く侵入できたのかな
恋なんて理由じゃ気持ち悪い

汗ばんだ肌
1人のおんなの手首がイタイ
不健康に 生き延びる
あの人に会いたくて
会いたいままにしておく
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