夜に埋もれた季節の涙。/鯨 勇魚
 

風鈴から、とまり木。
左手。の、平に現実を無くす。
薬水はかかせない。

灰色に近い、夜。の、区別を、
内緒の存在。を、確かめたい。
毎日のように縁側の風鈴です。

あちらがわとこちらがわ。
川を揺らぐ流れ。
掛橋は意識じかん。寸断。

とくら、
とくら。

それいがい、聞こえるのは、
想像無音の雑音。が、一定音域で叫ぶ。

そのまま、ねむらせてください。

あたしは不自由な精神。の、中から、
落書き寝言の、
本当。を、見つけては。
妄想。に、転換して苦しむのです。

部屋着の空気まぜっ返しては、
忘れの国が渦巻き羽虫が落ちそう。

その
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