黄色い夏/
ぽえむ君
夏が黄色くなってゆく
太陽の色に近づいている
夏をぎっしりとつめて
鮮やかな黄色になってゆく
黄色くなってゆく夏は
水に中に落ち
ぷかぷかと気持ちよさそうに
泳いでいる
近くで蝉が鳴いている
せわしい鳴き声が支配する
けれども黄色い夏にとっては
その声は似合っていた
黄色い夏は
頭を水の上に出して
今在るこの世界を見渡した
匂いも黄色だった
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