午前四時の大台に/ゆるこ
 
 
 
その日の空は
限りなく紫なオーラを帯ていて
隣の青山さんが
酷く赤っぽく見えていた
 
学校では
校長がメッシュを入れていて
それが限りなく絵の具っぽくて
生徒全員含み笑いをしていた
 
プールの時間
藤沢さんは
寒くて仕方ないと
死人のような形相で
プールを去った
きっと行き先は調理室で
調理実習のオムレツにくるまれて
すやりすやりと眠るのだろう
 
 
休み時間
カオスについて 
と
レム睡眠について
の
対談が教室中央で行われた
 
ばからしくてばからしくて
私は深いねむりについた
夢は宇宙の果てだった
 
 
 
夜中は思考が宙を舞う
君の声はまるでアニメだ
 
どこへでも連れていくその音の集合体が
静かに空を彩り始めた
 
"あ もう
こんな時間"
 
 
終わらない言葉達が
とおくとおくで
笑ってる
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