ぐるぐるのとき/うたかたら
 
そのときはいつもからだごと液になる
ホルモンとかいう見えないつぶつぶがいっぱい溶けてて
また抵抗できずにやられちゃったんだ

力ない屍はやけにしなやかで、きもちわるいのにきもちいい
ゆっくり性器に手を伸ばそうとして
そんな気分にさえなれないということにいまさら気付く

音と空気に流され押されて
僕はもうろうとゆううつな放浪を始めた
センチメンタルがカーテンを閉めてしまったので
当分帰ってこれそうでないようだ

こころってものが、勝手に生み出されてあわあわになってしゅんときえてく
たまにそいつが胸にぶつかって、びっくりした筋肉がちょっとだけきゅっと縮む
そ知らぬ顔であわ
[次のページ]
戻る   Point(1)