賛美歌/水在らあらあ
 





濡れた緑で
夜空を見上げる
数秒後にこの星空が崩れてくるのを知っている
そんな目で
おまえは言う

なんて きれい

薄い唇は街の光を捉えて
俺はその前に沈黙して
街灯の オレンジ色に染まった頬を
さらさら流れる涙は
潮騒よりも純粋な愛で

濡れた瞳を
片方閉じて
緑を
片方閉じて
睫に 虹が架かって

閉じたまぶたに口づける
口づけと一緒におまえはくるりと回る
まるで儀式だ 
でも
二人には 当たり前のことのよう

私の瞼にあなたが口づけるたびに 私には星が見えるの

さらさら流れる涙は
潮騒よりも純粋な愛で
魂の一
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