タイトルなし/
瀬冬翼流
た。どうせなら最後まで捨てていく覚悟で。
来なければ来ないで部屋に一人取り残される。
誰かと一緒に居た方が寂しさも半減されるのはわかっていた。
だが、いつもの通り自分の斜め向かいに座る奴は
何を考えてそこに座ったんだろうか。
私が特別視している事に気付いているわけでもないのに、
定位置と言わんばかりに斜め向かいに座る。
近付くなという空気を出しているつもりが、
効いていない事に脱力し、私はまた背を向けたのだった。
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