手つなぎ鬼の足音/ねろ
ってたら手から滑って落ちた
割れた破片を拾い集めるその行為は複雑に明日へと回帰していく
そこの真ん中にいるのは大人の僕を纏った小さな僕
何日も太陽の沈まないまちで子鬼はとうめいな破片を拾っている
何日数えても昼間の月には出会えないのを知っているように
アスファルトの上には楕円形の走り書きの跡
それを1、2、3、4、と数えながら飛び跳ねていく
笑ってんだあカモシカが髭をそって遊びにくるよって
フェンスにぶらさがって明日も明後日も来ないことを感じている
変わらない日付をひとつ越える間に惑星のひとつひとつに名前をつけている
白いねずみが跳びあがって夜が来ないのを祝
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