くちぶえ/
モーヌ。
いか?
( と おもった )
出発した 日は 秋立つ日 だった
いま また 夏の日の 突端に 経めぐって
立って いた
あれは かっての 歌人の 見た
空の なか道を ゆく
田野を ついばむ
G線だけで うたわれる うた
揚げ ひばりの ようだ...
それが くちぶえに 寄り 添うと
ともづれの 蛙声が する
とだえたあとの かなしみたちが
違った 再会を 誓いながら 放たれる
たった ひとつ だった メロディーは
フェアーに なる
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