君は必要です/ぽえむ君
 
「君は必要です」
上司から言われたその言葉に
自分が認められた気分になり
その後は毎日のように
仕事をこなしている
カップラーメンを食べながら
いくつもの書類に目を通し
会社メールと携帯で
現場を操縦する
分刻みのスケジュール
自分は必要なのだ
今の生活とこれからの生活を
生きてゆくには
この仕事で生き抜くしかない
結婚記念日に取引先と接待の食事をし
子どもの運動会はいつなのかも知らない

生きてゆくには
生きていては生きられない
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