/水町綜助
いつつゆびさきがきみをみる
やわらかい皮膜の中は
どうしたってみずだから
つたってしまって
一本の
跳ねた
よわい針の先までが
とおくゆびさきの
たてるかぜにも
ふるえてしまう
君はぶれている
かつて壊れたライターから
破裂した火が八方にとげをのばして
そのとげに
死にかけの
夏 午後六時半のたいようをみて
振り向いたぼくのように
ぶれている
胸が上下するうちに
うすくひらかれたくちびるから
音がでて
空気をふるわせるたびに
なぞり
うがつ
円を
からだの起伏を
浮かぶ湿度を
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