ねこすけ/
月音
土曜日の朝
うすぐもりの駐車場
ねこ が
けむくじゃらの腹をだして
大の字で 寝ている
ねこすけ
尊敬の念をこめて
そう 名づけよう
まるで 王様の余裕
僕らの 一週間分の憂鬱なんて
君は 前足ひとつで 乗り越えてしまうんだろうな
ねこすけ ねこすけ
歌うように つぶやく
つぶやいて 泡のように 何かを潰す
仕事場へ向かう
車に乗り込み
それは しゃぼんの光
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