野畑〜生えた先の双葉/鯨 勇魚
 


あたしを土壌にして
きみの心を蒔いて
あたしは水をあげて
とけて
てのひらかざすみたいで
自由の光りは湾曲して
吸い込まれて
それって
ふわふわで
白いの息だよねって

沢山たくさんの
ためいきに

(ついてきて)

きみとの
想い出を詰めます

ぶらんこ漕いで遊んでいます
こどもたちがいて
きみと生命の潮流に
カ ラン
酸素は痛いとつぶやくのです

 おひさまに
 さようなら
 みなさんさようなら
 しないとだから

後ろ手にきみには

 ふ わら

と鳴き交わし夜風まで
流して薔薇に額を引っ掻いて
瞳はとちのようで
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