月刊「動物園」/AB(なかほど)
 
明日も
来ていいですか
と問いかけるのが
私の日課で
でも
獣らしきものは
月の暦の朔日のみで

あとは静かな小波のような
ほのかな思いが
引いてゆくような
満ちてくるような
これはこれでまた
生きてる証と
過ぎ去る時を見ている

私はいつまで
獣でいられるか
本当に
忘れられる日が来るのか
パタンと倒れた
薄い冊子に
巻き上げられた静かな埃が
そんなもんだ
と答えて消えた

私はここにいる
私はここにいる
あなたの声の
届くところにいる




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