夜と白昼夢/アオゾラ誤爆
 
きみの肌は何度たべても不味い 
そのことを告げたらきみはさみしそうに 
笑った 
汗をかいた君のよるが 
わたしだけのものになるから 
それはそれで幸せなんだよと 
いいたかったけどいえずじまいだった 
きみの肌は何度たべてもまずかった 
だからさよならに染み込んだその成分を 
飽きるまで吸い続けてしまう 
だからすり抜ける群青の底で 
今日も虫が鳴いて 
背骨をきゅっと締め付ける夏の匂いと 
ねむれないわたしが 
たったひとつの空間を 
わけあうように きりわけるように 
おぼつかない呼吸のままで 
誰かにくるまれたがっていることを 
だれかにしっていてほしい 
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