蛙と蛇/
山中 烏流
の原住民が
仕掛けたような罠で
捕らえてしまったのは
随分と、昔の話
その真っ直ぐな目に
見詰められた瞬間
私は、瞬きをするのも
ままならなくなって
二人では
いけなくなった
たまに
ちらりと覗く、白に
更に魅せられて
離れることができない
しかしそれを見ると
私の口は
仄かに湿気を帯び
噛み付こうとしてしまう
これはしかし
どうしようもない
いずれ
食べてしまったときは
私を許してほしい
それすらも
愛だとして。
戻る
編
削
Point
(5)