蛙と蛇/山中 烏流
 
の原住民が
仕掛けたような罠で
捕らえてしまったのは
随分と、昔の話
 
その真っ直ぐな目に
見詰められた瞬間
私は、瞬きをするのも
ままならなくなって
 
二人では
いけなくなった
 
 
たまに
ちらりと覗く、白に
更に魅せられて
離れることができない
 
しかしそれを見ると
私の口は
仄かに湿気を帯び
噛み付こうとしてしまう
 
これはしかし
どうしようもない
 
 
いずれ
食べてしまったときは
私を許してほしい
 
それすらも
愛だとして。
 
 
 
 
 

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