屋上 雨降り 砂遊び。/もろ
 


煙草の灰が積もるように
山になって
あなたのこぼしていった言葉は
冷たい風が吹いても
吹き飛ばない重さで
今でもそこに居座っている。

空からは
しとしとと
鎖が降っている。
コンクリートの上を
音を立てて、流れる。
靴が濡れる代わりに
足首に巻きついて
重くなった私の周囲が
少しずつ
沈んでゆく。

グレーに歪んでしまった言葉を集めてする砂遊びは
腫れ上がったニキビの持つ熱のようで、

ぽつりぽつり
また
雨が降る

あたらしくできた水たまり
溶け出した言葉
声に出して読み上げる。
ますます増える水たまりが
足首に巻きついた鎖を溶かしたら
もうすぐだよ、



屋上からは一面の
白。




******************2007/06/06**poenique**詩会**
戻る   Point(1)