青い鳥が青い訳/桜井小春
に出た。
「放課後以外は話しかけるなって言っただろ」
「拓斗は子供ね。放っておけばいいのよ」
「で、話しって何? 手短にな」
「うん、今日ね、ずっと考えてることがあるの」
「何を」
「青い鳥って何で青いのかな、って」
出た。こいつは時々突拍子もないことを言ったり聞いてきたりする。世間で言う天然、いや、変わり者? 不思議ちゃんとも言えるかもしれないな。だが、そんな一面も嫌いではない。こういう戯言に付き合うのは、結構楽しかったりもするのだ。
「そりゃ、幸せの鳥だからだろ?」
「だから、何で幸せの色が青なのよ。何で赤や黄色、白や緑じゃないの?」
「………」
俺は回答に行き詰って
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