夏の氷/
ぽえむ君
夏の氷は透き通っていた
四角いその宝石を
水の中へと入れると
しゅわぁという音が聞こえた
それをじっと見つめる
自分の中に固まっていた何かと
同じようだった
さようなら
この氷の最後をそんな言葉が
不思議と似合っていた
氷の溶けた水は濃くなっていた
それを一口飲み
自分の中で何かが固まった
やはり
夏の氷は透き通っていた
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