透明な朝に/マッドビースト
 
 音を出さないのが不思議だった
 
 
 と、
 何処かでゆっくり窓がサッシを滑る音がした
 蟻が一匹 葉の上を動き回っているのを見つけた
 今日も世界がシェアされ始めた
 
 葉の上のプリズムを撫でてみた
 冷たい
 それは感触だけのこして崩れて流れた  
 きらきら光ながら
 
 予定には早かったけど
 ずっと向こう
 見えないなにかを集めて
 短い今日を光るために
 僕もでかけようとシャツをとった
 
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