透明な朝に/
マッドビースト
音を出さないのが不思議だった
と、
何処かでゆっくり窓がサッシを滑る音がした
蟻が一匹 葉の上を動き回っているのを見つけた
今日も世界がシェアされ始めた
葉の上のプリズムを撫でてみた
冷たい
それは感触だけのこして崩れて流れた
きらきら光ながら
予定には早かったけど
ずっと向こう
見えないなにかを集めて
短い今日を光るために
僕もでかけようとシャツをとった
戻る
編
削
Point
(9)