CHE.R.RY(不完全版2)/円谷一
僕は生まれた後に盲目になった
気が付けば暗闇の中に放り込まれたという感じだ 僕には盲目になる前の鮮明な世界の記憶がある
だから余計盲目になったことが悔しい どうして神様は僕をお選びになったのか
僕は果てしなく長い人生に絶望して 何度も死ぬことを実行した
僕も僕の家族も疲れ切っていた そんな時君の歌に出会った
初めて聴いた時はあまりにも衝撃で何も体が動かなかった 一体これは何なんだろうという感じだ 僕は何回も繰り返し聴いた
次第に僕は四六時中 夜も眠らず君の歌を一緒に歌い続け 幸福の中にいた
僕は失望や絶望の詩ばかり書いていたが 歌のお陰で明るく希望のある詩を書くように
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