氷が降る日/
暗闇れもん
透明な膜に包まれた妖精が夜明けを待たずに凍りついた
氷の目をもつ少女は干からびていく妖精を片手で握りつぶした
孵化を待っていたつがいの妖精が朝露の涙を流して飛び回る
少女はそれを用意に捕まえ飲み込んだ
溶けていく妖精の音を耳にしながら
少女の目が遠い世界を捕まえる
雪雲に姿を変えてしか触れられない
姿を見ることも叶わない氷の目
飲み込んだ妖精がそうさせるのか
この地に季節外れの氷が降った
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