白黒 2.0/10010
 


振り子時計に合わせて行きつ戻りつ
重ね描きするパランプセスト(羊皮紙)
白ヤギ黒ヤギが向かい合って眠るのは
微量の天鵞絨を含ませた深紅のベッド
おそらくいつかは同じ時間を目覚めるならば
嗚呼、きっとぼくらのドゥームズデイ
いまはもう
螺子の外れた振り子の下での時計であり、
あるだろうぼくらは
冷徹な瞳を見つめ合い
ないてしまわぬように
ぼくらはぼくらのあいだの
ただ一通の手紙をそっときみに口で
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