オレンジが沈むとき/
楓川スピカ
オレンジが沈むとき
ふたりで見上げて
染まったほっぺにキスをした
笑い合いながら
透き通る雲を見ていた
僕はあのときもひとりだった
君との将来
思い描いてたビジョン
輝きながらひとりぼっち
どこに行ったのだろう
君や、雲や、そして空は…
冷たい夕暮れ
色褪せた地面踏みながら
僕はオレンジの頬のまま
ここでひとりぼっち
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