どろだんご/
木葉 揺
絶対割れない泥団子だよ
あの山の土と水に
恩と憎しみ混ぜて
ぎゅぎゅと固めるとできるんだ
それを繰り返すこと十年
鉄のボールみたいでしょ
と少年に手渡すと
彼はすぐにコンクリートに叩きつけた
土の欠片が四方に飛び散り
私の体が宙に浮かぶ
あの山を越えて雲を抜け
ほんの少しの陽に触れた
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