解夏/
雪間 翔
夏の終わり、堤防の匂いが心地よく
僕らはまた夜を掻き混ぜるのです
僕の腕を引く君の手が少し、緩んで
近眼の僕の視界には唇
「好きです」
十号玉が一斉に横顔を照らして
二つの影は、急速に一つになるのです
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