ひとつの想いが/
信天翁
ひとつの想いが
なぜか こむらがえりする
紋白蝶と日傘が舞いはじめる
梅雨のなかやすみ
遠くでうかびあがったなにかが
かげろうとなって近づいてくる
血のなかにしのびこもうと
苦汁がしみこんだ
追憶のフラッグのように
なぜか こむらがえりする
ひとつの想いが
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