父の日/北乃ゆき
らそんな時に父の狭い世界に押し込まれるのはまっぴら御免だ、と事ある毎に父と衝突していた。それは反抗期というものでしょうか。
★父と喧嘩した時「父には友達が1人しかいない」と言った事がある。私は交友関係が広そうに見えて実は狭い父に批判的な言葉を投げかけたつもりだったけど、父はそれを誉め言葉と受け取った。父が私に認めて貰いたい友達は高校の同級生だった1人の友達だけで、むしろその1人、を特定して限定した言葉を私が口にした事は父にとって嬉しい事だった。
★私も学校に行かない、と両親を困らせたが、父は高校の時「学校に行かない」と言って旭川から釧路に無理やり転校した経歴の持ち主だった。私よりず
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