青と白と/ajisai
僕は浜辺から海を見つめていた
人々は海で泳いだり波打ち際ではしゃいだり
楽しそうで眩しくて僕からはとても遠い
波の煌めきやしぶきが飛ぶ様をぼんやりと眺めていた
僕だけがここに取り残されている
まるで打ち寄せられたゴミのように
このまま朽ちていくのだろうか
僕の中は浜辺の砂で満ちていて
とてもざらざらしている
僕は目を閉じた
次の瞬間体がふわりと不安定な感じになった
閉じた瞼ごしにより眩い光が見える
僕は目を開き辺りを見回す
ここは雲の絨毯のはるか上だった
空と雲と太陽
そして雲の隙間から遥か下方に蒼い海
青と白の世界
僕の中も青と白でいっぱいになった
清々しい透き通ったスカイブルー
清らかなアイスホワイト
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