思い出す/はじめ
 
を見るともうすぐ日が昇る頃だった 僕は俯せになって枕と布団の隙間をじっと眺めている そこには埃がいっぱいあった 息を勢いよく吹きかけると鼻がむずむずとして耳の痛い嚔をした
 カーテンから垂れ流れる光が部屋を明るくしていた 僕は埃まみれの床を抱腹前進してその光の元まで行ってみた 頭を光にゆっくりと突っ込んで空を眺めているとリアルな窓が目に入って 夜明け前の空なんか全然綺麗じゃなかった 昔もこんなことしたなー ってふと思い出して 詩の続きを書こうと思った ラジオはザー と砂嵐のような音を出していた 世界は百聞一見にしかずで この光に包まれていた方が安心して動いていることが分かった
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