絶望より明るく希望より暗く/あずみの
僕らがまだ何も知らずに
無邪気に笑っていた頃
太陽はいつだって暖かく
幸せのひかりを注いでくれた
雨はいつだって優しく
恵みの飛沫を降らせてくれた
いつからだろう
眩しいほどのひかりが怖くなったのは
いつからだろう
美しいまでの雨粒が恐ろしくなったのは
それは断罪のひかり
それは断罪のしずく
世界の不条理に目を背けて
下を向いてばかりの僕らへの
大いなる天からの裁き
気づいたことを嘆くのではない
動かなかったことを嘆け
沈黙の呪縛を解き放ち
顔を上げて前を見据えろ
胸を張って一歩を踏み出せ
世界はまだ僕らを拒絶しない
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