日常/はじめ
 
 井戸の底から君に呼びかける 森の近くに掘られた深い井戸 井戸って一見必要の無い所にあったりする きっと旅人の為に作られたものだろう 今はもう枯れている
 僕は考え事をしたりする時にここへ降りてじっとしている 眠ってしまったこともある
 君はそれに応じる もう昼食にしようと言う 君はいつものように敷物を敷きにかかる
 井戸を上がって外に出ると 君は一人でもう自分で作ったサンドイッチを食べている 女の子座りで 両手でサンドイッチを持って
 僕は何で先に食べているんだよ と小石を蹴って君に当てようとする 君はお尻を浮かせて小石を避ける
 ちっ と舌打ちを打って僕は籠の前に座り 君の手から乱暴
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