ひとよ 昼はとほく澄みわたるので/yo-yo
のしめったそよ風の……さうして
一日が明けて行った 暮れて行った
続いてゆく日々の、毎日が明けて行った、暮れて行った。
子どもが生まれ、厳しくなった東京の生活を離れて大阪へ移った。慌しさに時を忘れ、詩を忘れた。十年間、生活のために不本意な仕事に耐えた。やがて、自分がいちばん大事と思い直し、やりたかった好きな仕事に転向した。家族も増え、家も車も買った。
さらに、毎日が明けて行った、暮れて行った。
子どもが家を出る。コンピューターを使ってこなしてきた仕事を、こんどはコンピューターに奪われてしまった。ぼくは仕事をなくし、同時に家も車も失った。
妻はぼくに、もう何も期待しないと言
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