夕闇の/
アハウ
この身 一つ
つぶやきは
虫がすだくように
土に溶ける
空を見ていた 真夏の
いくつもの巡り
また やって来る
胸の入道や
夕刻の驟雨が
どこかで
タブラーがうねり 唸る
深い 大地と接触する
愛撫するように 歩いたら
その 一歩の意味を 考える
夕暮れは無心に歌う 極彩色で
このアスファルトの道から
地霊を揺り起こしてやる
夜のクライマックスを感じるまで
戻る
編
削
Point
(6)