右足の行方/三条
じりじりと体の焼ける音が
意識の彼方で鳴すの
「痛い、痛い、止まないで」
本能がわたしを殺すわ
見通しなど立つわけもない
切り立った行き止まりにただ居る
先の無いと言うことが
どうしようも無いと言うことが
こんなにも惨いこととは知らず
昨日までのわたしは気付かずに
この行く先が
即ち死を意味し
死ぬのには
焼け焦げるこの心臓を
捨てる他にないのです
ああ、あなた
わたしをここへと導いたなら
どうでしょうここでずっと
わたしと
行き止まりを見つめては、くれませんか
嫌ならば
仕方の無いことです
わたしの心臓が
真っ逆様に
行き止まりを体現するのみです。
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