腹上死/おるふぇ
1
昨夜、
夢の中で
君と違う女を抱いていた
顔も知らない
名前もない女だった
気が付いた時には
腰を振っていて
目の前の女体に
魅了されながら
欲望と官能に溺れ
悦楽と快感に酔っていた
これは俺じゃない
俺の意思じゃないんだ
解ってくれるだろう
君ならば
夢だというのに
必死で弁解しながら
絶頂に至った
2
孤独な夜が嫌いな君は
気が向けば手淫をしていた
想像する相手やシチュエーションは
必ずしも俺とのベッドではなかった
寂しさを紛らす相手なら
心の穴を埋める相手なら
俺じゃなくても構わなくて
スリルと興奮が
長い夜
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