確かなこと/
ごまたれ2
君が好きだった言葉を
僕は何度も紙に書いた。
わからないから
何度も何度も書いたんだ。
そのうち
君の名前を忘れてしまうんじゃないかって
怖くなったんだ。
だから君の名前も
何度も何度も書いたんだ。
そしたら
君は笑ったね。
あたしは
何も知らなくていいし
何も覚えてなくていいって。
そう
あれはとても寒い日だった。
そのことだけは
確かなことなんだ。
戻る
編
削
Point
(2)