放課後の音楽室からのピアノの音と想い出の中の時間の流れ方は良く似ている/我辣波饅頭
な気がしていた
でも 実の所 時間は螺旋状に動いていて
一周しても 元の所に還ってはこない
洟垂れ小僧だった私は
いつか理屈と言い訳を垂れるようになって
私の世界の中から幾人かの人間はいなくなり
父の白髪と 母の皺の数は増え
彼の酒の量と 彼女のお小言は減った
なくならないと思っていたモノほど
案外呆気なく失われ
昔ほど未来に夢を重ねられず
昔以上に過去を振り返るようになった
人が一秒間に 一秒分の魂を使って生きている様に
私の世界も 一秒間に一秒分 終わりに向かっている
明日世界が終るのならば宴を開こう
家族が皆
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