ゼブラノート/おるふぇ
白と黒の密林
そいつがこのノートです
はあはあ
詩、
詩はありますか?
「ありません」
無愛想なおばさんが言う
白は詩
黒はそうじゃないもの
この詩は
白? 黒?
胡散臭い灰色?
オー、ノー!
鼻の高い外人さんが言う
何を許せなかったのだろう
恐らくは開いた詩集が
暗黒だったから
はあはあ
詩、
詩はありますか?
どうしても乾いてしまう
白、黒、白、黒、白、黒
どちらが多いのだろう
僕は、そして君は
「白よ」
普段、本を読まない君が言う
恐らくはそんな問題
どっちでも構わないんだろう
けたけたと笑って
チャンネルを変えていた
あっちへ逃げよう
白い詩集へと
強く手を引いてみたい気分も
どこかへ失せてくようだ
僕ら、このままでもいい
「白よ」
なんだか
信じてみたい気がした
そんな
詩もへったくりもない言葉を
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