/静山和生
 
      水断ちのため爪先立って
            また一つ吐き散らかされた
            繁辞の放つ焔を狩りに行く

            鋭利な皮膜の名残り

            それらはいつにも増して
            拙くとけて黒耀の肌に織り込まれ

            それ は

            余光、及びその他を断つための
            戯れであること

            牡牛の瞬く尾錠を記録紙に
            落とし込むこと

            弧を描いて手癖を編み込んだ
            静寂に分け入るための

            あるいは逸した記の器への
            恐れと音義の閃き

            そして顔と呼ばれる事への
            破調とも     

戻る   Point(2)