帰る場所のないものたち/
 
涙のかわりに詩を書く
泣きたいなら泣けばいいと
言ってくれた人の前で
泣く事ができなかった

感情だけが
私の取り柄です
おとなしいと言われる
雰囲気などは全く
この胸の深層とは
関係ない

詩とは帰る場所のない言葉たちのことで
涙のかわりだったのに
結局詩を書きながら泣いた
思ったところで
言わなければ伝わらない

ごめんと言えば
とりあえずのところで許されて
明日もあなたはやさしいのだろう

私はそれを残さず、食べてしまうんだろう


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