きらめく/山中 烏流
 
鼈甲色の
瞳孔を携えている
その眼は
 
暇潰しにと
塵を捕らえて
いたずらに、世界を白く
光らせている
 
 
塵と塵の狭間に
取り残された僕は
 
四方八方に飛散する
カラフルな電波を纏って
夜の海の中
あぶくを、生み出していく
 
 
 (白くきらめく、それは)
 
 (包むのではなく)
 (ただ)
 
 (流れている)
 
 
窓からの光に
手を翳す、その前に
空虚を飲み込まなくては
 
ブラインドの陰で
独り善がり
 
 
 (僕が)
 (世界が)
 
 (その、先が)
 
 
つまみ上げたものが
べたべ
[次のページ]
戻る   Point(6)