四時間目/山中 烏流
カーテンが頬を撫で
柔い夢を
そっと与える頃
ワタシという私は
教室と意識の狭間で
青インクを
走らせている
緑を模した声音が
頭上を掠め、そして
空へと還ると
ワタシは私になって
カーテンを
揺らし始める
そして、その先に在る
存在を
揺り起こす
そして、
(教育と自由の狭間で)
(ワタシは)
(私になった)
ルーズリーフがやがて
青に染まったなら
柔い夢は
意識へと還り、また
カーテンを揺らす
(教育と自由の狭間で)
(ワタシは、私になって)
(そして、また)
揺らして。
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