今夜も、裸体に祈るまでの虚ろな眼球で/リスト
聞こえてきた。聴覚が過敏になっている。
おもたくなった体をガラステーブルに、両手指の第一間接に重心をおきながら椅子から立つ、食事の準備をする為に、私はキッチンまで歩く
私は何時も少食で済ませる。今日もコーンスープのみ、ゆっくり味わうこともなく食べ終わる。そして、独りで一皿の食器を台所で、洗剤の付いていないスポンジを使って洗う
雨が多く降る時期、切れかけた蛍光灯が点滅を繰返しながら深くて鈍い色を部屋中にしみわたらせていた
痩せこけて濁った私の背中のように汚い色
私は渇ききった裸体をシーツに押しつけた
こんな夜に、美しい合唱歌と怠慢の洪水を
愛しい裸体よ
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