今夜も、裸体に祈るまでの虚ろな眼球で/リスト
 

とじたふくぶの所々にぬらめく私の臓器、とても愛苦しそうに斑点模様のあかぐろくろずんだとびら、ワインの味がしみたドアノブ、明かりのスイッチは、どこに、あるの、白い電話機が鳴る、そのボタンのイルミネーションが、明かりのスイッチを灯した。切れた電子音の跡に訪れた心臓から首根っこまでのむず痒い痺れ、ガラステーブルに両手指の第一間接をなぞらせながら、四角いガラス椅子に猫背のまま、綺麗に座る、鋭く尖った有刺鉄線を触れるように

しばらくの間、呼吸の仕方を忘れていたので、視界はぼやけ、頭がくらくらとしていた。でも、窓にかかるわずかな風の音や隣人の足音、囁くような会話、ドアの開閉音は私の耳にはっきりと聞こ
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