雨日和/そらいろ☆コゾウ
それは私がわんわん泣いていた日のことでした。
雨がまるでデンデン太鼓のように響いていて
私はいつかの魔女を思い出していました。
確かアンパンマンに退治されたはずの。
一人のときに来るから、怖いんです。
雨が降って魔女が誘き寄ってくるのです。
時間がないなぁ、といいつつも暇なので
私はひとりで映画を観ます。
それにも飽きたフリして
あなたに会いにいくんです。
言い訳は
小沢健二をきいていたからと言えばいいかな
あなたは
雨はそんなに怖くはないよ。と言って笑って
ローズヒップの紅茶を飲ませてくれました。
それはとても温かく
あなたの綺麗な指先が
とても
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