決着/ロカニクス
 
た後でも言えるようになった

自分の魂に見合うものは
土を剥がしていく仕事には無かった

一つずつ決着を着けていくのは
笑顔を一人ずつ増やすよりも容易く
あなたと一日ずつ暮らしていくより
のた打ち回るほど易しかった

足が薄れていく
それ以来悔やむことは生まれなくなった
これがたとえ理想のように狭い話だとしても
頭の中でさえ叶わない願いこそ
真に脆いものと言い切ってみせる

忘れるべきことは何も無い
夢中で叫び終えた



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