君を愛することによって/はじめ
僕は毎週土曜日に君の家に行くことになった
交通手段はバス 季節は感じない
途方もないほどの時間をかけてバス停に着く
それから記憶にきちんと刻まれた君の家の道のりを行く
君の家に着くと 君は日溜まりの中で待っている
僕は永遠の午前を感じる
白い光が満ちていて 険しい山脈に家は囲まれている
僕は君とセックスをする
ここは天国なのだろうか 僕は死んでしまってもいいと思う
闇が急に訪れて 雷が鳴り雨嵐が吹き荒れる
しかし家の中は平穏に包まれている
僕は蝋燭の炎に照らされながら君と心を静かに重ねる
そして君と暗闇の中で孤独を感じる
静かに雨が降っていて
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