焼き飯の唄/生田 稔
 

 焼き飯の唄

捨てるにはもったいない
一山の残飯
ねぎを刻み
いり卵をこしらえ
焼き飯にしたら
妻がおいしいという

ふと若い若い頃を
思い出す
不良少年でしょうの
なかった僕を
救ってくれた人がいた
やさしいちょっとした思いやり

捨つる神あらば
助ける神あり
糞便でも
ごみでも、ちゃんと役に立つ
もう駄目絶望なんて
決して言うな

ちゃんと道はある
 きっと!



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