雨の日はいつもそう/今田コボ
 

(その繋がりは拒絶からはじまる)


時として必要になる
人と人との間には
その、繋がりがあって
それは瞬く間に
拒絶に変わる


雨の降る真夜中 その中で
佇むわたしの背後
長く伸びた影の姿と
長い毛の生えた猫が
わたしの中に入ってくる
ぬるりとした感触
生暖かくて 少し怖い
境界線が消えていく
人と人とが交わる、その時
わたしはようやく
一人の女になる




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